●第76回「いよいよ最後となりました」

今年も三寒四温が激しく、体調管理が難しい時期になってきました。皆さんお元気でしょうか。当院は、いよいよ閉院まであと一週間となってきました。従来でしたら、閉院の挨拶は、閉院直後や閉院時が望ましいのでしょうが、このHPは、日経メディカルさんに委託して運営・管理していただいており、そのサービスがこの3月をもって契約終了となっておりますので、閉院直前にHPを更新しましても、見られる方はごくわずかとなってしまいます。よって、残り一週間というこのタイミングでHP上では最後の挨拶とさせていただきます。

この3か月ほどで僕の書いた紹介状は結局合計270人分程度でした。つくづく多くの患者様に恵まれ、幸せだったなと痛感する今日この頃です。ただただ感謝申し上げます。なるべく後任の先生や患者様、そのご家族が困らないように今後の治療方針や、今まで効果がなかった、あるいは副作用が出たお薬、さらには介護保険意見書などの書類のコピーなどの情報を添えて紹介状を作成したつもりです。その結果、患者様の中には分厚い紹介状になってしまった方もあり、「こんなに膨れるほど、何が入っているんだ？」と不思議に思われた方もおられるかもしれませんが、上記のような理由でそうなっております。

とは言いましても、封筒一封の中身などたかが知れております。先方の知りたい情報が足りない可能性もありますので、そういった際には、4月以降久居病院に勤務しておりますので、お気軽に問い合わせくださいますようお願い申し上げます。宮原医院で使っていた電子カルテや、そこに記載されているデータなどは持ち出せないので、すぐにとはいきませんが、4月以降半年ほどは、週に一日ほどお暇をいただき、宮原医院の閉院の手伝いをしに行きます。その際に必要な情報が取り出せるかもしれません。くれぐれも、スムーズに転院できるよう、そのことが一番心残りとなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。また、この後僕の移動先である久居病院にも81名の紹介状を書きました。当院から久居病院までは60ｋｍほどあります。さらには、僕の患者様の多くは当院より南にご在宅の方のほうが多いです。くれぐれもご無理なさらないように今後ともお付き合いいただければ幸いです。また、この4月より、地元も開業医先生や、地元の精神科病院へ転院される方に於かれましても、何かございましたらお気軽に久居病院までお問合せ、ご来院いただけたらと思います。

主に患者様・ご家族様中心に書きましたが、このHPは医師をはじめ医療従事者、介護関係の方もよくご覧になっていただいておりました。特に、「ミニ勉強会」のほうの内容に医師のほうからは反響が多くございました。もっとも、その内容は、僕が学会で見聞きしてきたことが多く、パクっていると言われましてもおかしくない内容ではあったかと存じますが、差しさわりのない範囲で書いたつもりで、一応当時の最先端の話題が多かったこともあり、少しは皆様のお役に立てていたら幸いです。今までお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。

最後に、当院で働いて下さりました職員の方にも感謝を申し上げねばなりません。父である院長が43年超、副院長である僕が、21年ほどこの地でお世話になりました。僕らの不手際で、職員に皆様には心身ともに大変なご苦労があったことは容易に想像がつきます。長い間、よくお付き合いいただきましたこと、父に代わりましてこの場で御礼申し上げます。最後まで当院で働いて下さった方はもちろんのこと、途中で辞めていかれた方に於かれましても、感謝申し上げます。皆さんのご尽力で、父が納得できるまで開業医をやり切れたのだと確信しております。ありがとうございました。

それでは皆さんの、これからもお元気でお過ごしいただくことを心からお祈りし、このHPの独り言コラムの筆を置こうと思います。最後までお付き合いいただきました方、今回もありがとうございました。なお、先述しました通り、僕は4月より、津市にあります久居病院に物忘れ専門医として勤務することとなりましたので、この後もどこかでお会いすることがあろうかと思います。その節には、よろしくお願い申し上げます。それでは皆さん、くれぐれもお元気で！

2024年3月25日　宮原　覚