●第74回「新年あけまして」

新年明けましてから、すでに2週間以上がたち、今年も遅めの一回目の更新となってしまいました。皆さんお元気でしょうか、宮原医院副院長の宮原です。

突然ですが、「お知らせ」でも告知しました通り、本年3月末日をもって当院が閉院することになりました。その理由は、と問われればいろいろな要因があり、すべてを書こうかとも思ったのですが、ざっと思いつくだけでも9つほどあるため、ここでは割愛させていただきたいのですが、ざっくり言いますと、医師が今後減少しても今の医療水準を維持しようとお国が様々な政策を施しておりますが、その大まかな方針は「急性期治療や、専門的なことは病院が担当し、開業医は総合的に全科のフォローをお願いし、看取ってもらえれば尚いい」というものかと思います。これが今後どんどん加速していくと思われ、僕のように精神科一本で、しかもその中でも老年精神科に特化した医師などという存在は、病院ではより生きてくるかもしれませんが、少なくとも開業医では今後ますますやりにくくなることが想定されます。これが一番の原因です。

今後のことは、院長（父）は高齢でもあり、医師自体は引退するのですが、僕は、勤務医に戻ることにしました。転勤先を探しに探した1年でしたが、結局は老年精神科医をと11月に募集された病院（久居病院です）に急転直下決まりました。その直前までは、一般的な精神科医に戻るつもりでもおりましたが、直前になって、やはりこの20年間高齢患者様ばかり診させて頂いておりましたので、それをフルで生かして仕事したい、それが患者様にとっても一番いいことであろうし、僕にとっても一番自信があり、数少ない能力を発揮する場になるのではという考えに至り、進路を急遽変更させていただいた次第です。そのため、僕のこういった行動で振り回してしまった病院もあります。この場をお借りして謹んでお詫び申し上げます。

というわけで、久居病院では先述しました通り、基本的には認知症外来、認知症疾患治療病棟を担当するという求めに応じて応募し、実際に採用が決まったという経緯があり、そのような症状のある患者様が対象の外来を請け負うことになりそうですが、当院で診ていた患者様に置かれましてはその限りでない、つまり病名や年齢などに関係なく来ていただければ診させて頂けるようにお願いしました。ただ、やはり予約は必要だし、紹介状も必要かと思われますので、あらかじめご了承ください。急なことで患者様に置かれましては大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

2024年1月15日