●第56回「ムックに載った!」
急に暖かくというか、暑くなってまいりましたね、皆様風邪などひいておりませんか、宮原医院副院長の宮原です。僕は見事にひいてしまい、たばこのせいも相まってか呼吸困難気味でテニスも控えております。
さて、何もネタがないとこのコラムもなかなか更新しないもので、新年のご挨拶をしてからはや4か月が経ちました。何かネタをと探しておりましたら、先月当院に一通のファックスが届きました。その内容は、「全国紙のムックに掲載料無料で載せますので、アンケートに答えて、ファックスして下さい」というものでした。
今までも、「全国版の雑誌に広告を掲載しませんか?」「貴院の特集を組ませてください」などといったファックスは何度か来たことがあります。しかし、喜んで読んでいくうちに結局掲載料の話にぶつかります。そうです、僕が有名人あるいは名医で、いろいろな場所から要望があって、僕の特集やらインタビューを、というのではなく、要は「雑誌社の収入確保のためのスポンサーになってくれたら載せてあげるよ」ということなのでした。ファックスを読み進めるうちにそれに気づき、がっかりしてごみ箱に捨てる、ということの繰り返しでしたが、今回は「掲載料無料で」というお断りが堂々と入っております。
そう謳っているからには掲載料を請求されることはないだろうと、喜んでアンケートに答えようとしたところ、それが「昨年一年間の認知症と診断した患者数、およびその内訳を書いてください」というものでした。ご存知のように認知症といいましても、原因疾患(これが診断になるのですが)はアルツハイマー型を含め何個もあります。これを一年間調べろというものなのです。幸いにも(悲しくも)、当院の患者数は他院の専門病院よりも多いわけではなく、がんばればなんとか数日以内に出せると思い、実数を計算してみましたが、結構大変な作業でした。
おまけに締切日がこのファックスが来てから10日くらいあとだったので、「こんなの、どの病院やクリニックもできないだろう」と思いながらも、何とか期限までに提出しました。そしてその雑誌が昨日発売されました。学○さんという大手の毎年出している「全国の○○○ドクター2015」というタイトルのムック(これは日本で使われている造語で本(ブック)と雑誌(マガジン)の中間の読み物という意味のようです)なのですが、早速購入してみますと、確かに一行ですが載せてもらっておりました。一応全国紙に無料で掲載していただいたので、今となっては感謝しておりますが、よく見てみますと患者数を一部計算間違いしておりました。専門医の先生が見れば一目瞭然で、この場をお借りしてお詫び申し上げます。ちなみに、三重県で掲載されていたのは認知症分野では当院も含め3医療機関だけで、少なくとも17医療機関には送ったはずで、ほかの医療機関はこのファックスを無視したか、実数を出すのに締切が間に合わなかったのだろうと思います。
10日くらいでは普通無理ですよね。僕も1か月くらいあれば計算間違いもしないで提出できたのにと言い訳しつつ、今回はこの辺で筆をおこうと思います。それでは。
2015年4月28日
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