● 副院長のひとり言 第4回「あけましておめでとうございます」
皆さん、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。この辺りは今市町村合併ラッシュですね。僕の住んでいる松阪市も今月合併したばかりですし、僕の勤務先の宮原医院のある、大宮町も2月に3カ町村が合併し、大紀町になるようです。それに伴い、特に役場関係の方々は忙しそうですね。公務員といっても、身分が保証されない時代に入ったようですね。
そんな中、1月6日に度会郡、伊勢市、志摩市の役場の保健婦さんの研修会に呼ばれ、「うつ病」
について講演をさせていただきました。
ありきたりな内容で退屈だったでしょうが、皆さん真剣に
長い間おつきあい頂きまして、必死さがこちらにも伝わってきました。保険所の先生や、役場の保
健婦さんの現場の声も聞けてこちらもこの地域の現状が良くわかり大変参考になりました。どうやら、自殺者が急増する社会情勢を受けて、国を挙げてうつ病の早期発見、早期治療に努めていくという方針がいくらか決まっていて、そのためにはどうしたらよいかということを各自治体が模索している段階のようです。そういった時代背景の中、大宮町では、昨年より集団検診に物忘れとうつを早期発見できる問診を加え、試験的に試みてみました。結果は決して成功とはいえないものでしたが、どこを修正すればよいかもよくわかったので収穫はあったと思います。大紀町になっても行政を挙げて早期発見していくという方針が変わらなければ、次はいくらかの収穫があるものになるでしょう。失敗は成功の元、僕はそう考えます。
失敗の原因の一つに、地域住民への疾患への理解・偏見というもの残念ながら挙げられると思います。その反省を元に、老人性うつと痴呆のケーブルテレビ用のビデオを作製し、大宮町や宮川村、玉城町などで放映しました。結構地域の行政チャンネルは見ている人が多いのには驚きました。当院でもいくらか反響がありましたが、あくまで、今年度の集団検診での物忘れ、うつ検診を成功させるのが大きな目標です。このテレビ放送だけでも検診が成功する確率が上がったと確信してお
ります。
ほかの地域でも、ケーブルテレビが普及している昨今、最も手っ取り早く一般市民に病気の啓発をする方法の一つとして使わない手はないと思います。もちろん、僕の出ているものを使う必要はありませんが、ぜひ、ほかの地域もこういったメディアを使う方法をお考えになったらいかがかと思います。
2005年1月11日
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